こんにちは、スマホのバッテリー切れが、あまりに早すぎるっ!しまじです☆
第2種電気工事士試験合格への道、第8回っ
目次
三相交流回路の電圧と電流
ついに来ました、三相交流回路!電気を多く使う工場などで、多用されている3相交流ですが、3本の電線で電気が伝送されている為、なかなか複雑ですっ
三相交流
三相交流とは、大きさが同じで位相差が120°ズレた3つの単相交流の集まりになります。360°割る3が120°なので、3本で120°の位相差ですね。
交流電源が三角形状に接続され、それぞれから3本の電線が出ています。この様に、三相交流を3本の電線で伝送する方法を「三相3線式」といいます。また、文字記号で、「3Φ3W」と書きます。
ちなみに、単相2線式だと、「1Φ2W」ですね。
スター結線(Y結線)
上の三相3線式で供給される電気の受け方として、3本の線の結線の仕方には、2つのパターンがあります。まず、結線の仕方の1つ目として、負荷をYの形で結線した、スター結線(Y結線)について学んでいきましょう。
上の図の様に、誘導性リアクタンス(コイル)と抵抗が、それぞれYの形で三相交流電線に接続されています。(実際には、逆さYの形になっていますが)この接続の仕方を、スター結線(Y結線)といいます。
また、図にある電圧と電流については、
となっており、次の関係式が成り立ちます。
スター結線の場合、電圧については電線の電圧よりも負荷にかかる電圧が、約0.58倍に小さくなり(より)、電流については、電線に流れる値と、それぞれの負荷に流れる値が変わらないという事になります。
デルタ結線(△結線)
て、2つ目のデルタ結線(△結線)について、学んでいきます。
デルタ結線(△結線)は、その名の通り、誘導性リアクタンス(コイル)と抵抗が、それぞれ三角の形で三相交流電線に接続されています。
上の図にある電圧と電流は、
となっており、ここまでは、スター結線(Y結線)と同じです。
また、次の関係式が成り立ちます。この関係式が、スター結線(Y結線)と異なります。
デルタ結線の場合、電圧については電線の電圧と負荷にかかる電圧が、同じになります。それに対し、電流については、電線に流れる電流は負荷にかかる電流より約1.73倍大きくなります。(より)
相電流Iについては、スター結線(Y結線)もデルタ(△結線)も同じ関係式となっています。
例題1
それでは、例題を解いていきましょう。次の三相3線式回路において、bーo間の抵抗が断線した場合、断線後にaーo間に流れる電流は、断線前の何倍になるでしょう?
三相3線式の電線に、3つの抵それぞれの抵抗がスター結線(Y結線)で接続されています。
まずは、bーo間の抵抗が断線する前の状態において、aーo間に流れる電流I1を求めます。流れる電流Y結線の関係式から、線間電圧Vlと線電流Il、また相電圧Vと相電流Iを計算していきます。(抵抗R=10(Ω))
相電流I=11.56(A)より、aーo間に流れる電流I1は、
続いて、bーo間の抵抗が断線した後の、aーo間に流れる電流I2を求めます。bーo間の抵抗が断線するとは、どういう事かというと、線が1本なくなるという事。つまり、抵抗R=10(Ω)が2つ接続された、直列の回路になったという事になります。
この直列回路においては、電圧が200(V)で合成抵抗が20(Ω)となる為、流れる電流I2は、
よって、aーo間に流れる電流が、断線前に対して断線後に何倍になるかというと、
断線した後の方が、流れる電流は少なくなるんですね。ただ、かかる電圧は約1.73倍増えていますが。
【解答】0.87(倍)
例題2
次の三相3線式回路で、電流計が指す電流値は?
3線に流れる、線電流Ilを求めるという事ですね。 では、順番に計算していきましょう。まず、この回路は、3つの電線に、3つの抵抗がデルタ結線(△結線)された回路になります。
はじめに、それぞれの抵抗に流れる電流、相電流Iを計算します。デルタ結線では、線間電圧Vlと相電圧Vは等しいので、抵抗R=10(Ω)より、
つづいて、線電流Ilを求めます。
これより、電流計が指す電流値は、34.6(A)となります。
【解答】34.6(A)
今日のまとめ
今日は、「三相交流回路の電圧と電流」について勉強しました。 スター結線(Y結線)とデルタ結線(△結線)は、関係式をお互い、入れ違いにならないように気を付けていくことが、肝になりそうです!いくつか問題を解いていかないと、思いっきり忘れてしまいそうっ
それでは