こんにちは、濃いめのコーヒーが、好みです☆しまじです☆
第2種電気工事士試験合格への道、第49回。今回は、絶縁抵抗の測定について書いていきます。
目次
絶縁抵抗の測定
竣工検査で、順序2番目に実施しなければならないのが、絶縁検査です。施設した電気工作物や電線が、大地としっかり絶縁されているかを調べます。
絶縁抵抗値
低圧屋内配線工事において、電線の電路と大地間の間、および電線間の絶縁抵抗値が、決められています。これは、開閉路などで区切ることのできる電路ごとに、規定値以上であることが必要とされています。
電路の使用電圧の区分 | 絶縁抵抗値 |
---|---|
300V以下 対地電圧150V以下 |
0.1MΩ以上 |
300V以下 対地電圧150V超え |
0.2MΩ以上 |
300V超過 | 0.4MΩ以上 |
電圧が高いほど、絶縁抵抗値の規定も厳しくなっています。
絶縁抵抗計
絶縁抵抗値を測定する計器、それが絶縁抵抗計です。別名「メガー」とも言います。
このような計器です。上の物は、デジタル計ですね。絶縁抵抗計には、2つの端子があり、それぞれをL端子・E端子と言います。
L端子 : ライン側測定端子
E端子 : 接地側測定端子
計測する上での、注意点などを明記します。
- 竣工時の絶縁抵抗測定では、定格測定電圧を500Vとする。
- 維持管理の測定では、使用電圧に見合った125V・250Vで測定する。
- 絶縁抵抗計の出力電圧は、直流電圧。
- 絶縁抵抗測定が困難な場合は、使用電圧が加わった状態で漏えい電流が1mA以下であれば良しとする。
以上があります。
測定方法
絶縁抵抗値の測定方法には、電線相互間の絶縁抵抗を測定する場合と、電路と大地間の絶縁抵抗を測定する場合とがあります。
電線相互間の絶縁抵抗の測定
電線相互間の絶縁抵抗値の測定においては、
- 開閉器は開いておく
- 電線に接続する絶縁抵抗値の端子は、L端子とE端子、どちらでも構わない。
- 電気器具はコンセントから外す。
- 点滅器は「入」にする。
- 電灯等のランプは取り外す。
に基づいて、測定を実施します。竣工時には、500Vの電圧がかかるので、電気器具などをは必ず取り外さないと、壊れちゃいますね。
電路と大地間の節煙抵抗の測定
電路と大地の絶縁抵抗値の測定においては、
- 開閉器は開いておく
- 電線に接続する絶縁抵抗値の端子は、L端子を開閉器側の端子両方に渡って接続し、E端子を接地極に接続する。
- 電気器具はコンセントに接続。
- 点滅器は「入」にする。
- 電灯等のランプは取り付ける。
電路と大地間の絶縁について、測定をする為、電気器具などは取付けないといけません。また、絶縁抵抗計のL端子とE端子の接続について、間違わない様に注意が必要です。
例題1
分岐開閉路を開放して負荷を電源から完全に分離し、その負荷側の低圧屋内電路と大地の絶縁抵抗を一括測定する方法として、適切なものは?
- 負荷側の点滅器をすべて「切」にして、常時配線に接続されている負荷は、使用状態にしたままで測定する。
- 負荷側の点滅器をすべて「入」にして、常時配線に接続されている負荷は、使用状態にしたままで測定する。
- 負荷側の点滅器をすべて「切」にして、常時配線に接続されている負荷は、すべて取り外して測定する。
- 負荷側の点滅器をすべて「入」にして、常時配線に接続されている負荷は、すべて取り外して測定する。
【解き方】
低圧屋内電路と大地間の絶縁抵抗値の測定については、負荷側の点滅器をすべて「入」にして、常時配線に接続されている負荷は、使用状態にしたままで測定するので、2が適切です。
【解答】2
例題2
低圧屋内配線の電路と、大地との間の絶縁抵抗を測定した。「電気設備に関する技術基準を定める省令」に適合していないものは?
- 単相3線式100/200Vの使用電圧200(V)電動機回路の絶縁抵抗を測定したところ、0.12(MΩ)であった。
- 三相3線式の使用電圧200(V)(対地電圧200(V))電動機回路の絶縁体抵抗を測定したところ、0.18(MΩ)であった。
- 単相2線式の使用電圧100(V)低圧屋内配線の絶縁抵抗を、分電盤で各回路を一括して測定したところ、1.2(MΩ)であったので個別分岐回路の測定を省略した。
- 単相2線式の使用電圧100(V)電灯分岐回路の絶縁抵抗を測定したところ、2.1(MΩ)であった。
【解き方】
順番に見ていきましょう。
まずは1から、単相3線式100/200Vの対地電圧は100(V)であり、対地電圧150V以下の絶縁抵抗値は0.1(MΩ)以上であればいいので、適合しています。
つづいて2について、三相3線式200Vの対地電圧は200(V)であり、対地電圧150V超え300V以下の絶縁抵抗値は0.2(MΩ)以上必要ですので、適合していません。
さらに続いて3について、単相2線式100Vの対地電圧は100(V)であり、対地電圧150以下の絶縁抵抗値は0.1(MΩ)以上であれば良く、分電盤で各回路を一括して測定して、1.2(MΩ)あります。この時、一括でこの値という事は、それぞれ個別の分岐回路においての測定値は、これ以上に条件が良くなるため、1.2(MΩ)を下回る事はなく、適合しているといえます。
最後に4について、単相2線式100Vの対地電圧は100(V)であり、対地電圧150以下の絶縁抵抗値は0.1(MΩ)以上であり、測定値は2.1(MΩ)である為、適合しています。
よって、適合していないのは2です。
【解答】2
今日のまとめ
今日は、「絶縁抵抗の測定」について学びました。間違いのない測定をして、安心して電気器具を使用したいですねっ
次回は、接地抵抗の測定についてになります。
それでは