遠く離れた場所、例えば世界の裏側の人ともつながる世界。ネットワーク通信は世界中に張り巡らされ、さまざまな人、そして物がつながっています。アメリカ最大のネットワーク通信機器を展開している、シスコシステムズ【CSCO】を徹底分析していきます。こんにちは、アメリカ株で資産運用をしている☆しまじです☆
目次
- シスコシステムズ【CSCO】とは
- シスコシステムズ【CSCO】の企業情報
- 30年間の株価推移
- 売上高と利益の推移
- 資本の推移
- EPSとPERの推移
- BPSとBPRの推移
- ROEとROAの推移
- 配当金の推移
- キャッシュフローの推移
- まとめ
シスコシステムズ【CSCO】とは
シスコシステムズ【CSCO】とは、アメリカのカリフォルニア州にあるサンゼノに本社を置く、世界最大のコンピューターネットワーク機器を製造販売している企業です。
1984年、スタンフォード大学でコンピュータの管理をしていた、Leonard Bosackと、その妻のSandy Lernerによって設立されました。その後、インターネットの急速な発展により急成長。2000年には、時価総額が5,000ドルに達して、世界一の企業になったこともあります。また、これまでに、多くの企業を買収して、規模を拡大してきました。
シスコシステムズ【CSCO】の企業情報
事業内容 : ネットワーク製品
LANスイッチ、ルータ、クラウド製品 など
セクター : 通信
社名 : Cisco Systems Inc
市場 : NASDAQ「ナスダック証券取引所」
従業員 : 74,200人
決算 : 7月
配当月 : 1、4、7、10月
30年間の株価推移
シスコシステムズ【CSCO】の株価の推移です。30年間の株価チャートがこちら
インターネット・バブルと言われた、2000年、上場後、最高の82ドルを記録しています。時価総額が世界一だった、ピーク時の時ですね。その後、1/8程まで、株価を落としました。波乱の上昇と下落の時代でした。
その後、ボックス相場が続きましたが、ここ5~6年間はゆるやかに上昇を続け、現在は、47ドルまで上昇しています。
売上高と利益の推移
続いて、売上高と利益について、過去11年間の推移です。
少しずつですが、売上そして利益が増え続けている、増収増益となっています。ただ、2018年の決算では、税制改革の影響により、純利益が1.1億ドルと、ほぼ0に近い値となりました。世界中に展開して、さらに海外に資金を留保している企業にとっては、増収増益だとしても、この税制改革で、一時的に減益とならざるを得なかったという状況です。
ジョンソン・エンド・ジョンソン【JNJ】も、同じように、2017年の決算で、大きく純利益を下げていました。
資本の推移
続いて、資本についてみていきます。過去10年間の推移がこちら。
総資産、そして自己資本ともに、毎年増加していきながら、自己資本比率も50%~60%をキープしており、順調でしたが、2018年に、それぞれ一定の割合でダウンといったところです。
EPSとPERの推移
次は、1株あたり利益「EPS」と株価収益率「PER」の過去10年間の推移になります。
2017年までは、株価がなだらかに上昇していく中でも、1株あたり利益「EPS」が順調に増えていき、株価収益率「PER」も、10倍~17倍とそこまで高すぎないくらいで推移していましたが、2018年の純利益の低下で、一気に崩れています。
極端な数値変化があると、やはり分析が分かりにくくなります。
BPSとBPRの推移
続いて、1株あたり純資産「BPS」と株価純資産倍率「BPR」についてです。過去10年間のデータがこちら。
1株あたり純資産「BPS」は、順調に増加。株価純資産倍率「BPR」も、約2.5倍ほどで推移していました。こちらも、2018年の資産の減少により、数値が動いています。来期、どう動いていくかが、気になるところ。
ROEとROAの推移
株主資本利益率「ROE」と総資本利益率「ROA」の過去10年間の推移です。
株主資本利益率「ROE」について、約14%~17%と、良い値で推移していました。総資本利益率「ROA」も7%~9%で推移といい感じででしたが、2018年に、大幅減といったところです。
配当金の推移
気になる配当金と配当利回り、過去10年間の推移がこちら。
2009年、2010年と配当金はありませんでしたが、2011年から配当が始まり、増配を続けています。株価が上昇していく中でも、配当利回りも急激に上昇し、3%台にまでなっています。税制改革にともない純利益を大きく下げた中でも、増配を止めていません。
続いて配当性向です。
配当性向については、増配とともに徐々に増加していき、2017年には約57%まで高まっていました。ただ、2018年があると、ずいぶん見にくいグラフになってしまっています。
キャッシュフローの推移
最後に、キャッシュフローの推移になります。過去10年間のデータがこちら。
投資キャッシュフローには、そこまで多くの資金を回さなくても良いようです。だいたい10億ドル前後といったところ。その中で、営業キャッシュフローが増え続けているため、キャッシュフローは毎年増え続け、2018年には120億ドルを超えてきました。
まとめ
さまざまな指数により、シスコシステムズ【CSCO】を分析しました。税制改革対策による純利益の極減の為、2018年の数値がずいぶんと分かりにくくなっていますが、増え続ける配当金と、キャッシュフローの推移から判断すると、業績を上げ続けている状況です。
これからは、5GやIoTなど、さらにネットワーク通信がかかせない時代になっていくことから、今後の成長に期待です。
それではっ
シスコシステムズ【CSCO】は、工業株30種平均株価の採用銘柄です。