アメリカで水道事業を手掛ける配当王銘柄、アメリカン・ステーツ・ウォーター【AWR】について、徹底分析していきます。こんにちは、アメリカ株で資産運用をしている☆しまじです☆
目次
- アメリカン・ステーツ・ウォーター【AWR】とは
- アメリカン・ステーツ・ウォーター【AWR】の企業情報
- 30年間の株価推移
- 売上高と利益の推移
- 資本の推移
- EPSとPERの推移
- BPSとBPRの推移
- ROEとROAの推移
- 配当金の推移
- キャッシュフローの推移
- まとめ
アメリカン・ステーツ・ウォーター【AWR】とは
アメリカン・ステーツ・ウォーター【AWR】とは、アメリカのカリフォルニア州を中心に、水道事業そして電力事業を行っている持株会社です。アメリカで、水道システムが構築された1929年に、大きく成長をした企業になります。
そして、1931年から株主に対して配当を支払いはじめ、現在に至っては、64年間増配を続けている企業、配当王なのです!
子会社として、ゴールデン・ステート・ウォーターとアメリカン・ステート・ユーティリティーサービスを保有しており、ゴールデン・ステート・ウォーターは、カリフォルニア州において、約26万世帯に水道サービスを提供、更に約2.4万世帯に電力を供給しています。
もう一つの子会社である、アメリカン・ステート・ユーティリティーサービスは、全米の軍事基地に設置された水、および排水システムの建設や維持管理をしています。
アメリカン・ステーツ・ウォーター【AWR】の企業情報
事業内容 : 水道・電力供給
セクター : 公益
社名 : American States Water Co
市場 : NYSE「ニューヨーク証券取引所」
従業員 : 758人
決算 : 12月
配当月 : 3,6,9,12月
30年間の株価推移
アメリカン・ステーツ・ウォーター【AWR】の株価推移です。30年間の株価チャートがこちら。
ここ30年間、大きな株価の下げもなく、順調に上昇を続けています。2006年~2012年までの6年間は、ほとんど株価の動きがないボックス相場を続けていました、その後、現在に至るまで、大きく上昇をしています。20ドル位から60ドルを超える、約3倍ほどの上がり方です。
リーマンショック後に株価上昇を続けた、アメリカ市場の見本の様にも見えます。
売上高と利益の推移
続いて、売上高と利益について、過去10年間の推移です。
売上、利益ともに、2013年まで増収を続け、その後はほぼ一定の水準で推移している状況です。営業利益率については、2009年、2010年と20%を切りましたが、その後は改善していき、25%を超えてきています。
ずいぶんと、高い利益率を上げています。公益事業が安定しているといわれる所以ですね。
資本の推移
続いて、資本についてみていきます。過去10年間の推移がこちら。
総資産は、毎年増加を続けており、それを上回る勢いで、自己資本も増加しています。自己資本比率もそれなりに高く、30%から35%を超えるくらいまで増えてきています。
EPSとPERの推移
次は、1株あたり利益「EPS」と株価収益率「PER」の過去10年間の推移になります。
この10年間で、発行株数はほぼ3,800万株数くらいで推移しており、その様な中、増収増益に伴い、1株あたり利益「EPS」は順調に上昇を続け、0.6ドルから3倍の1.8ドルまで上がってきています。
株価収益率「PER」については、増益以上に株価が上昇を続けている関係で、現在は、なんと30倍を超えおり、割高感を感じる領域まできています。
BPSとBPRの推移
続いて、1株あたり純資産「BPS」と株価純資産倍率「BPR」についてです。過去10年間のデータがこちら。
ここ10年間、利益の増加と同時に自己資本も増加しており、1株あたり純資産「BPS」も毎年増加。9ドルから14ドルを超えるところまできています。
対し、株価純資産倍率「BPR」は、株価の上昇により1.8倍から4倍にまで上昇しており、こちらにおいても、割高感が出てきています。
ROEとROAの推移
株主資本利益率「ROE」と総資本利益率「ROA」の過去10年間の推移です。
株主資本利益率「ROE」、 総資本利益率「ROA」ともに、利益に比例しており、2013年まで上昇を続け、その後はほぼ一定で推移といったところです。
一定になった後は、「ROE」については12%超え、「ROA」については4%超えと、良好な数値を刻んでいます。
配当金の推移
気になる配当金と配当利回り、過去10年間の推移がこちら。
64年間増配が続いている配当金、2011年までは緩やかな増配率でしたが、その後グンッとアップし、ここ10年間で0.5ドルから約1ドルへと約2倍に跳ね上がっています。
配当利回りについては、増配が追いつかない程の株の上昇に伴い、急激に下がってきており、1.7%程まできています。
ただ、もし10年前に株を購入していたとすると、現在の配当利回りは、6.05%とかなりの高配当株になっていました☆
続いて、配当性向を見てみましょう
配当性向は、2008年、約80%と苦しんでいましたが、その後の増益に伴い、増配率アップの中にもかかわらず改善され、約50%程で推移している状況です。
まだまだ、連続増配記録を更新できそうですね☆
キャッシュフローの推移
最後に、キャッシュフローの推移になります。過去10年間のデータがこちら。
公益事業は、投資へ回す資金が必要であり、営業キャッシュフローのほとんどを投資キャッシュフローとして使っている状況です。2014年を除くと、ほとんどフリーキャッシュフローが残っていません。
今後は、キャッシュフローをいかに多く作り出していくかが、課題になるのかもしれません。
まとめ
さまざまな指数により、アメリカン・ステーツ・ウォーター【AWR】を分析しました。投資キャッシュフローが大きく、フリーキャッシュフローをあまり作り出せていない点はありますが、ここ10年間、大きな株価の上昇の中、それを裏付け出来るだけの増収増益、資本の増加、そして連続増配と非常に順調に事業を進めている企業でした。
これからも、配当王の筆頭として、連続増配記録を塗り替えていって欲しいですね♪
それでは☆彡
アメリカン・ステーツ・ウォーター【AWR】は、50年以上に渡り増配を続けている、配当王です。