アメリカの天然ガス会社である、ノースウェスト・ナチュラル・ガス【NWN】について、徹底分析していきます。こんにちは、アメリカ株で資産運用をしている☆しまじです☆
目次
- ノースウェスト・ナチュラル・ガス【NWN】とは
- ノースウェスト・ナチュラル・ガス【NWN】の企業情報
- 30年間の株価推移
- 売上高と利益の推移
- 資本の推移
- EPSとPERの推移
- BPSとBPRの推移
- ROEとROAの推移
- 配当金の推移
- キャッシュフローの推移
- まとめ
ノースウェスト・ナチュラル・ガス【NWN】とは
ノースウェスト・ナチュラル・ガス【NWN】とは、1910年設立の天然ガスを取扱う会社で、100年以上の歴史を持っています。会社の起こりは、更に古く、今から166年前の1852年にまで、遡ります。
本社をオレゴン州のポートランドに置き、オレゴン州とワシントン州の南西部に住宅・商業・工業用として天然ガスを供給し、ガス機器の設置や点検サービスまで行っています。また、天然ガスの貯蔵サービスもしています。
もともとは、49人の顧客から始まった事業ですが、現在では74万件以上の顧客に対してサービスを展開中。
さらには、62年間の間増配を続けている企業、そう、配当王でもあります。
ノースウェスト・ナチュラル・ガス【NWN】の企業情報
事業内容 : 天然ガス
セクター : 公益
社名 : Northwest Natural Gas Co.
市場 : NYSE「ニューヨーク証券取引所」
従業員 : 1,160人
決算 : 12月
配当月 : 2,5,8,11月
30年間の株価推移
ノースウェスト・ナチュラル・ガス【NWN】の株価推移です。30年間の株価チャートがこちら。 ここ30年の株価においては、今年の年初めに起きたVIXショックによる、20ドル近い株価の下落が、最も大きい下げでになっています。長い目で見ると、下がる時もありますが、確実に上昇を続けている銘柄です。2018年の下落後も、すぐに戻してます。
また、2007年から2016年までの約10年間は、ほとんどボックス相場となっています。大きく上昇する事はないが、また、大きく下落し続ける事もない、いわゆる公益事業セクターとしての、一般的な値動きをしながらの、緩やかな上昇をしている状況です。
売上高と利益の推移
続いて、売上高と利益について、過去10年間の推移です。 売上げ、そして営業利益は、2010年に2億ドル程減少後は、ほぼ一定で推移。ただ、少しずつ減少しているようにも見て取れます。
純利益についても、少しずつ減っており、2017年には、北ミスト・ガス貯蔵拡張プロジェクトを1億700万ドルで完成したこともありますが、マイナス計上となっています。
資本の推移
続いて、資本についてみていきます。過去10年間の推移がこちら。 利益とは逆に、総資産と自己資本は徐々に増えています。近年は、総資本30億ドル程でキープ状況です。
自己資本比率は、25%程で推移しています。
EPSとPERの推移
次は、1株あたり利益「EPS」と株価収益率「PER」の過去10年間の推移になります。 この10年間で、発行株数は2,700万株程で一定であり、純利益の減少に比例して、1株あたり利益「EPS」も減少していっています。
また、株価収益率「PER」については、17~20倍ほどで推移していましたが、2016年からの急な株価の上昇により、30倍を切るくらいまで、上げてきました。
BPSとBPRの推移
続いて、1株あたり純資産「BPS」と株価純資産倍率「BPR」についてです。過去10年間のデータがこちら。 発行株式数があまり変わらない中、1株あたり純資産「BPS」は、自己資本の増加と供に、右肩上がりで推移していますが、2017年は、自己資本の低下により、下げています。
株価純資産倍率「BPR」については、2013年に、1.5倍ほどまで下げていましたが、こちらも株価の上昇に伴い、2.3倍程まで上げてきています。利益が、増えていない中で、株価の上昇と「BPR」の上昇が続いており、割高感が少しずつ高まっている様子です。
ROEとROAの推移
株主資本利益率「ROE」と総資本利益率「ROA」の過去10年間の推移です。 2008年~2010年までは、株主資本利益率「ROE」が10%超えという高い数値をたたき出していましたが、資本が増加する中、利益が減少しているため、徐々に減っており、2016年には7%程となっています。
総資本利益率「ROA」においても、同じような傾向で、2016年には2%程となっています。
配当金の推移
気になる配当金と配当利回り、過去10年間の推移がこちら。 確実に増配を続けています。ですが、2012年以降は増配率が、かなり緩やかになっています。同時に、そのころから、配当利回りが減少しており、株価が上昇している事にも起因しますが。4%を超えていた配当利回りは、3%近くになってきています。
もし10年前に株を購入していたとすると、現在の配当利回りは、4.30%でした。
続いて、配当性向を見てみましょう 配当性向についても、2012年から80%を超え、かなり厳しい状況が続いています。2015年には、90%を超えました。ただ、純利益がマイナスとなった2017年においても、少しですが増配はしています。
キャッシュフローの推移
最後に、キャッシュフローの推移になります。過去10年間のデータがこちら。 あまり安定しているとは言い難い、上下しているグラフとなりました。公益事業は、投資資金が必要であり、2010年と2017年には、2億ドルを超える金額を、投資キャッシュフローとして使用しています。
営業キャッシュフローでは補いきれず、フリーキャッシュフローがマイナスになっています。
まとめ
さまざまな指数により、ノースウェスト・ナチュラル・ガス【NWN】を分析しました。天然ガスを取り扱う、安定した公益セクター企業です。増配を続けながら、株価も上昇していますが、純利益があまり伸びておらず、「ROE」の低下や、配当性向の上昇につながっており、少しずつですが割高感が出てきている様にも、見て取れました。
160年以上の歴史を持つ企業です。これからも、連続増配記録を塗り替えて、成長していって欲しいですね♪
それでは☆彡
ノースウェスト・ナチュラル・ガス【NWN】は、50年以上に渡り増配を続けている、配当王です。