アメリカで最大の規模を誇る保険会社、トラベラーズ【TRV】について、徹底分析していきます。こんにちは、アメリカ株で資産運用をしている☆しまじです☆
目次
- トラベラーズ【TRV】とは
- トラベラーズ【TRV】の企業情報
- 30年間の株価推移
- 売上高と利益の推移
- 資本の推移
- EPSとPERの推移
- BPSとBPRの推移
- ROEとROAの推移
- 配当金の推移
- キャッシュフローの推移
- まとめ
トラベラーズ【TRV】とは
トラベラーズ【TRV】とは、アメリカで個人、法人そして政府に対して動産や災害保険のサービスを展開している企業で、2009年にダウ工業平均株価の構成銘柄として選ばれました。
アメリカを中心に、イギリス、アイルランド、シンガポール、カナダ、上海などにも支社を持ち、子会社を含めるとその数は14,000にも及ぶと言われています。
もともとは、1853年に設立されたセント・ポール火災海上保険と、1864年に設立されたトラベラーズ保険が元であり、合併と分離を繰り返しながら、2007年に、現在の社名であるトラベラーズとし、今に至ります。ダウの構成銘柄に選ばれる2年前のことです。
トラベラーズ【TRV】の企業情報
事業内容 : 損害保険
総合保障、賠償責任、自動車・労災保険、住宅保険 など
セクター : 金融
社名 : Travelers Companies Inc
市場 : NYSE「ニューヨーク証券取引所」
従業員 : 30,800人
決算 : 12月
配当月 : 3,6,9,12月
30年間の株価推移
トラベラーズ【TRV】の株価推移です。30年間の株価チャートがこちら。
1998年~2010年までの、およそ12年間を除くと、ほとんど上昇し続けている企業になります。30年前と比較すると、株価は10倍以上の価格まで上がっており、ほとんど大きな下落もなく、安定した銘柄です。個別株として保有していたい企業です。
売上高と利益の推移
続いて、売上高と利益について、過去10年間の推移です。
売上高は、ここ10年間で、250億ドルを超え300ドルに届きそうな勢いで、毎年増収となっています。
対し、純利益は比例しておらず、特に2011年、そして2017年には減少しています。
資本の推移
続いて、資本についてみていきます。過去10年間の推移がこちら。
総資産、そして自己資本ともに、ほぼ同水準ではありますが、ほんの少しづつ減っていっている様子があります。
自己資本比率については、23~25%で横ばいといったところです。
EPSとPERの推移
次は、1株あたり利益「EPS」と株価収益率「PER」の過去10年間の推移になります。
この10年間で、発行株数を約6億株から半分以下の2.8億株まで減らしている中、1株あたり利益「EPS」は、純利益とほとんど同じような推移を辿り、2011年には4ドルを割り、その後上昇、そして2017年にまた下がってきている状況となっています。
また、株価収益率「PER」については、「EPS」とは、まったく逆の動きであり、2011年と2017年で、約18%近くにまで上昇しています。株価は上昇を続けているため、その年の利益により、大きく変動している状況です。
BPSとBPRの推移
続いて、1株あたり純資産「BPS」と株価純資産倍率「BPR」についてです。過去10年間のデータがこちら。
ここ10年間の、2倍以上の発行株式数の減少により、1株あたり純資産「BPS」は右肩上がりとなっています。
株価純資産倍率「BPR」についても、株価上昇とともに上昇を続け、もともとの1.0倍から1.6倍まで上昇をしているものの、まだ割高と言える数字までは上がってきていません。
ROEとROAの推移
株主資本利益率「ROE」と総資本利益率「ROA」の過去10年間の推移です。
株主資本利益率「ROE」については、純利益の少なかった2011年と2017年を除くと、ほぼ10%を超えており、優秀。
総資本利益率「ROA」については、保有している総資本が1,000億円オーバーと非常に莫大であり、2~4%の間での推移と、数値だけで見ると低い値となっています。
ここにおいても、純利益にほぼ比例したような形となっています。
配当金の推移
気になる配当金と配当利回り、過去10年間の推移がこちら。
配当金については、非常にきれいな右肩上がりであり、確実に増配を続けていっています。株価を上昇させながらの、配当金も増配と、ここ10年の間は、非常に優良な個別銘柄の1つとなっています。
そんな中、配当利回りは、増配以上の株価上昇に伴い3%近くから2%程まで低下してきています。
ただ、もし10年前に株を購入していたとしたら、現在の配当利回りは、約6.66%と超高配当な銘柄です。
続いて、配当性向を見てみましょう
配当性向は、利益が少なかった2011年には45%超え、そして2017年にも40%近くまで上昇をしてはいますが、その2年を省くと20~25%の間であり、これだけ増配を続けながらも、十分な余力を持っている様子です。
キャッシュフローの推移
最後に、キャッシュフローの推移になります。過去10年間のデータがこちら。
保険会社である為、投資キャッシュフローを取り入れていないので、営業キャッシュフローがそのままフリーキャッシュフローになています。この10年、十分なフリーキャッシュを毎年、生み出しており、非常に安定しています。
まとめ
さまざまな指数により、トラベラーズ【TRV】を分析しました。純利益が減少する年もありますが、基本的には右肩上がりの売上げと株価、そして確実に増配を続ける配当金。キャッシュフローも含めてとても安定して成長を続けている企業といえます。
今年の調整相場にて、株価を下げている局面ではありますが、今後も業績とともに成長を続けていくのではと感じます。
それでは☆彡
トラベラーズ【TRV】は、ダウ工業株30種平均株価の採用銘柄です。