天然ガスや電力などのエネルギーを供給している企業、ベクトレン【VVC】について、徹底分析していきます。こんにちは、アメリカ株で資産運用をしている☆しまじです☆
目次
- ベクトレン【VVC】とは
- ベクトレン【VVC】の企業情報
- 18年間の株価推移
- 売上高と利益の推移
- 資本の推移
- EPSとPERの推移
- BPSとBPRの推移
- ROEとROAの推移
- 配当金の推移
- キャッシュフローの推移
- まとめ
ベクトレン【VVC】とは
ベクトレン【VVC】とは、アメリカのインディアナ州エバンズビルに本社を置く、天然ガスや電力などのエネルギーを供給している企業です。
1941年に設立したインディアナ・ガス・カンパニーと1912年に設立したサウザン・インディアナ・ガス・アンド・エレクトリック・カンパニー「SIGECO」の合併により設立されました。
ベクトレン【VVC】自体は持ち株会社であり、その子会社を通じてインディアナ州とオハイオ州にエネルギーの供給をしています。保有しているユーザ数は、天然ガスの供給先が約100万人程、そして電力供給が14.1万人程です。
主となる3つの子会社は、
・インディアナ・ガス
・サザン・インディアナ・ガス・アンド・エレクトリック
・ベクトレン・エナジー・デリバリー・オブ・オハイオ
です。また、メンテナンス事業として保有している、ベクトレン・エンタープライズ社により、地下パイプラインの建設と修理や、インフラに関するサービスも行っています。
更には、59年間の間増配を続けている企業、そう、配当王でもあります。
ベクトレン【VVC】の企業情報
事業内容 : 天然ガス、電力供給
セクター : 公益
社名 : Vectren Corp
市場 : NYSE「ニューヨーク証券取引所」
従業員 : 5,500人
決算 : 12月
配当月 : 2,5,8,11月
18年間の株価推移
ベクトレン【VVC】の株価推移です。18年間の株価チャートがこちら ここ18年間、リーマンショック時、チャイナショック時など、下落をしてはいるものの、大幅な下げはなく、安定しています。また、2002~2012年までの10年間は、株価の上昇がないボックス相場であり、その後、一気にトレンドへと変化しています。
そして、以前お伝えしました、ノースウェスト・ナチュラル・ガス【NWN】について、徹底分析 とも同く、2017年の12月に大きく株価を落としています。この時期は、ほとんどの銘柄の株価が上昇し続けていた時期であり、その1か月後に、大きく下げています。
大きく株価が上昇した後の、調整相場に入る際には、公益事業の株価推移は、1ヶ月早く動きがあるのかもしれません。
売上高と利益の推移
続いて、売上高と利益について、過去10年間の推移です。 業績は、ほぼ同水準で推移しており、リーマンショック時も多少売上高が下がってはいるものの、そこまでの影響は感じられません。公益事業の安定感、さすがです。
営業利益率については、10~15%の間で推移しており、それなりの利益も確保しています。
資本の推移
続いて、資本についてみていきます。過去10年間の推移がこちら。 資本については、総資産、自己資本、ともに右肩上がりで緩やかに増加しています。同じ増加率なので、自己資本比率も約30%で一定。数値的に高いわけではありませんが、非常に安定しています。
EPSとPERの推移
次は、1株あたり利益「EPS」と株価収益率「PER」の過去10年間の推移です。 自社株買いはまったくしておらず、7,900万→8,300万株へと発行株式数は少し増えています。その様な中、1株あたり利益「EPS」は、順調に増えていっており、ここ10年間で1.6倍ほどになっています。公益という継続事業において、しっかりと利益を増やしています。
また、株価収益率「PER」については、株価の上昇に比例し、15倍程から25倍程へと上げています。
BPSとBPRの推移
続いて、1株あたり純資産「BPS」と株価純資産倍率「BPR」についてです。過去10年間のデータがこちら。 発行株式数微増の中、自己資本の緩やかな増加とともに、1株あたり純資産「BPS」も緩やかに上昇。対し、それを上回る、株価の上昇とともに、株価純資産倍率「BPR」も上昇を続け、1.5倍から3.0倍ほどにまで上げてきています。以前よりも、割高な状況になっています。
ROEとROAの推移
株主資本利益率「ROE」と総資本利益率「ROA」の過去10年間の推移です。 株主資本利益率「ROE」、総資本利益率「ROA」ともに、それなりの良好な数値をキープ。また、ここ10年間は上げ基調であり、安定して利益を上げています。
配当金の推移
気になる配当金と配当利回り、過去10年間の推移がこちら。 2014年まで緩やかな増配、その後は、増配率アップ。ただ、株価の上昇が大きく、配当利回りは、5.2%から2.5%にまで下がってきています。
もしも10年前に株を購入していたとすると想定した場合、現在の配当利回りは、6.82%であり、かなりの高配当銘柄になっていました。
続いて、配当性向を見てみましょう 配当性向少し高めでの推移です。最も高かったのは、2013年。86%まで上昇しました。その後は、純利益の増加に伴い、60%台まで下げています。
キャッシュフローの推移
最後に、キャッシュフローの推移になります。過去10年間のデータがこちら。 公益事業は、インフラやメンテナンスサービスで、多額の投資キャッシュフローが必要になります。決して低くはない営業利益率の中、売上と利益を増やしていますが、それ以上の投資キャッシュフローにより、2016年、フリーキャッシュフローがマイナスに転じています。
他の年も含めて、フリーキャッシュをつくり出すのがなかなか難しい、業界のようです。
まとめ
さまざまな指数により、ベクトレン【VVC】を分析しました。安定した公益事業でありながら、しっかりと売上げ、利益、資本を増やしており、増配を継続しながらとても安定した経営状況です。
しかしながら、キャッシュフローが、なかなか厳しく、投資キャッシュフローを出来るだけ抑えながらも、安全に考慮したパフォーマンスを継続できるかが、重要になってくるのではと思われます。
60年を超える連続増配記録更新、期待してます♪
それでは☆彡
ベクトレン【VVC】は、50年以上に渡り増配を続けている、配当王銘柄ですっ
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