再交渉が続いている、北米自由貿易協定【NAFTA】。トランプ大統領は、何を狙っていて、今後、どう展開していくのか。そして、日本は・・・。 アメリカ株で資産運用をしている☆しまじです☆
目次
北米自由貿易協定【NAFTA】とは
最近、新聞記事によく出てくる、北米自由貿易協定【NAFTA】とは、どのようなものなのでしょうか。【NAFTA】とは、北米というだけあって、北アメリカにある、「アメリカ」「カナダ」そして「メキシコ」の3国によって結ばれた、貿易の為の協定の事です。
- Noeth American Free Trade Agreement・・・NAFTA
それぞれの頭文字を取って、名付けられました。この協定は、1992年に署名され、1994年に発行しました。24年前の出来事です。
簡単に言うと、「アメリカ」と「カナダ」と「メキシコ」で、自由に貿易をしていきましょう、という取り決めです。
トランプ大統領の策略
3国間で、自由に行われてきた貿易、つまり関税がほとんどかからない状態での貿易が、これまで続いてきました。関税がかからずに、自国から他国へ、そして他国から自国へ、物の流れが大きく変化してました。
3国ともが、ほぼ同じ金額の輸出と輸入をしていれば、イーブンだったのかもしれませんが、なかなか、世の中そう上手くはいきません。トランプ大統領が主張しているのは、アメリカの不公平さでです。この3国の中で、アメリカが一番損をしているんじゃないかと、言っています。
アメリカvsカナダの貿易収支
アメリカとカナダの貿易収支【2016年】
- アメリカからカナダへ輸出・・・約2,115億ドル
- アメリカがカナダから輸入・・・約2,689億ドル
アメリカは、約574億ドル(日本円で、6兆3,100億円)の貿易赤字です。
アメリカvsメキシコの貿易収支
アメリカとメキシコの貿易収支【2016年】
- アメリカからメキシコへ輸出・・・約1,951億ドル
- アメリカがメキシコから輸入・・・約2,946億ドル
アメリカは、約995億ドル(日本円で、10兆9,400億円)の貿易赤字です。
たしかに、アメリカは貿易をする上で、赤字を抱えています。トランプ大統領は、この貿易赤字を、「不公平な貿易」であり、多くのアメリカの雇用が奪われていると言っています。
この赤字をや不平等さを無くそうとして、さまざまな策略を持って、再交渉を重ねているのが、今の状況なんですね。
日本への影響
北米自由貿易協定【NAFTA】は、北アメリカの3国の協定の事で、アメリカが貿易赤字を無くしたいというのは分かりました。遠い国の話で、日本は関係ないのでは?と思われるかもしれませんが、実は、大きく関与する可能性があります。それは、日本が最も得意としている産業の一つ、自動車についてです。
先日、トランプ大統領は、メキシコとの2国間の話し合いで、次の事を決めました。
メキシコからアメリカへの自動車の輸入に関して、今までは部品調達率が62.5%であれば関税はゼロだったが、今後は、アメリカとメキシコの2か国間の間において、その部品調達率を75%に引き上げる。
実は、日本はアメリカで販売する車を、人件費が安いカナダやメキシコで生産をして、アメリカへ輸出しています。ということは、今後は、メキシコで自動車の生産を続ける場合には、使用する部品の75%を、輸入した部品を使わずに、現地調達しないといけなくなります。
さらに、
製造工程の40%を、時給16ドル(日本円で約、1,760円)以上の地域で生産しなければならない。
といった内容も、検討されており、日本の自動車メーカーは、かなりの生産戦略をしないといけなくなる可能性があります。これは、自動車の値上げにつながってくるかもしれません。
まとめ
北米自由貿易協定【NAFTA】における、アメリカの状況とトランプの策略、そして、日本への影響について、まとめました。世界の市場に影響を与える、トランプ大統領のさまざまな発言や、交渉。遠い国の話とは思わずに、いつ日本にも影響してくるかも分かりません。新しい情報をには、目を光らせておく必要がありそうです。
それではっ